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言葉の響きが気持ちよく楽しげで、
音のリズムだけで頭に残る言葉がありますが、私の場合、そういった言葉は、 間違った解釈でインプットされることが多いようで、とても困ります。 たとえば「オチバタキ」が、そう。 「オチバタキ」は、童謡の「かきねの、かきねの・・・」で始まるあの歌の中の言葉。 実は、ごく最近まで、「オチバタキ」は、「カキツバタ」系の樹木だろうと、 勝手に分類していました。おおお、恥ずかしい。 ついでにもうひとつ、「プロペラパラーダ」も覚えやすい。 バルセロナの地下鉄に乗ると、車内アナウンスで 2分に一回は連呼されるワンフレーズですが、 カタルーニャ語で「次の駅は〜」という意味です。 さすがに意味を空想することは難しく、現地の人に聞きましたが・・・。 口にしてみると、コロコロ転がるような響きが愛らしく、 いっぺんで覚えてしまいます。 最近では、「ふるさとへ廻る六部は」が、その前頭筆頭です。 『ふるさとへ廻る六部は』は、時代小説家、藤沢周平の最後のエッセイ集ですが、 その存在を知ったときは、タイトルの美しさに感動を覚えたものです。 格調高い藤沢文学へと続くであろう随筆集ですから、 武士「六部」は、凛々しくも静謐な視点で、 ふるさと山形を回想し、旅するのだろう、と。。。 ところが、随筆集を入手してみると、 「ふるさとへ廻る六部は、気の弱り」という、 腰砕けも甚だしい古い川柳が、タイトルの出所だと判明。 こっぱ微塵に砕け散る、庄内生まれの「六部」への夢想。 ものを知らないということは恐ろしいことです。 それはそれとして、 手にした『ふるさとへ廻る六部は』では、 標題に続くページに刷られた「忘れもの」という詩がモーレツに美しい。 「オオバコの葉の陰」に置いたかもしれぬ「忘れもの」を取りに行く・・・ という一篇は、忍び寄る寂寥感に、積もる記憶を揺さぶられます。 池波や啄木や光太郎、また海外ミステリーにも言及した随筆が並び、 藤沢文学の一端を覗き見るような気分が愉しめる、さすがの一冊でした。
by nabnats
| 2011-02-07 19:33
| 活字に夢中
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