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7月24日(火)夕刊の論壇時評がスマートで面白かった。
筆者は、京都大学大学院准教授、佐藤卓己氏。 「この夏の論壇は原発問題が熱い」と切り出し、まずは『週刊金曜日』の表紙に書かれた 「新聞、テレビが報じない官邸前の金曜デモは歴史的事件である」という一文を取り上げている。 デモ参加者の規模について、主催者側と警視庁の発表では約十倍の違いがあったことに さらりと触れつつ、「国会周辺は六十年安保闘争以来の高揚感がみなぎっているようだ」とし、 「昨年、中東で起こったソーシャル・メディアによるジャスミン革命を意識し、金曜デモは、 “ツイッターデモ”、“紫陽花革命”と、(同誌で)名付けられている」ことを紹介する。 「“アラブの春”につづく“アラブの夏”」に思いを馳せながら、 「原発を巡る“日本の夏”に注目してみたい。」というのだが、 「日本の夏」という文字を読んだ時点で、吹き出してしまった。 私のアタマの中、この四文字に直結するのは、「花火」や「蚊取り線香」。どうしろというのだ。 「3.11以来、一貫して原発問題を特集している」のが『SIGHT』だという。 あの『ロッキングオン』の渋谷陽一編集長のもうひとつの雑誌である。 反原発の旗幟鮮明な編集方針の下、「善か悪かのマニ教的思考を否定する」編集長の巻頭言を 新鮮に感じたとして、その文に触れ、 「安全と危険の明確な境界線をなくしてしまった放射能汚染により、 日本全体が白か黒かでは片付かないグレーに染められてしまった。 しかしこうしたグレーゾーンでこそ、対立する相手を巻き込む熟議の場、 すなわち論壇の機能がますます必要となるはず」と、佐藤卓己氏は熱い。 また、金子勝氏の寄稿「『異質な空間』の経済学—立地自治体から見た原発問題」 (『世界』8月号)からは、「(原発は)過疎化で消滅しかねない地域にとって 酸素吸入器のようなもの」であり「異質な空間」をつくり上げたという見解を取り上げ、 「何も原発だけではない。沖縄に集中する米軍基地も、ゴミ焼却場などもそうだ」とする。 問題は、全国に広く散在しているその「異質な空間」の、 「異質性を(我々が)直視せずに生活してきた」ことではないだろうかと問いかける。 「こうした「異質な空間」が地域間の民意を分断し、「公共」を論じ難くしている」と、 そのようにいわれると、そうかもしれないと思えてくる。 さらに佐藤氏は、宇野重規氏の寄稿「瓦礫の中から民主主義は再生するのか?」 (『現代思想』7月号)が指摘する、金銭的便宜のみで問題が棚上げされてきた 「受益圏」と「受苦圏」に注目する。 このエリアの間に対話が生まれなければ、 「「がんばろう日本」は空虚なスローガンにとどまるだろう」と手厳しい。 そして「クールビス」について「厳守」だという意思表示の代わりなのか、 小沢一郎氏が、「スーツとネクタイ」で「反原発」を語るのに空虚さを感じた、と書いている。 古市憲寿氏の記事「ネクタイは電力とともに」(『新潮45』7月号)によれば、 「夏でもスーツ」文化が日本に定着したのは、オフィス冷房が普及し、 原子力発電がはじまる1960年代(メンズファッション誌より)だったそうだ。 ***** 若者たちの間で人気が高まっているという『東京新聞』。ここ数ヶ月定期購読してみたが、 「明確な立ち位置」が好ましい。だが悲しいかな、我が家の緊縮財政によりしばらく お休みすることにした。でも、社会の一員として、社会について、ちゃんと考えて行きたいと思う。
by nabnats
| 2012-08-03 16:08
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